歴史と温泉街

四万温泉は群馬県の北西部、吾妻郡中之条町にある、 およそ40軒の旅館を有する温泉地。 上毛カルタに「世のちり洗う四万温泉」と謳われ、 群馬県内では昔から親しまれていたが、その名が全国区に なったのはつい数年前のこと。歓楽街もコンビニもない鄙びた 雰囲気と、多くの旅館が貸し切り露天風呂を設けたことが、 特に女性や若年層の間で人気を博したのである。 群馬県内の温泉地はどこも利用客が伸び悩む中、唯一ここ 四万温泉だけが毎年宿泊客を伸ばしているそうだ。
昭和初期にタイムスリップしたかのようなレトロな雰囲気。
四万温泉の歴史は古く、少なくとも鎌倉時代には温泉が湧き出て いたようだが、平安時代の古文書に記載があるとする説もある。 四万温泉発見には二つの伝説が残されている。一つは源頼光の 家臣・碓氷貞光がこの地で読経した際、夢枕に立った童子から 教えられたというもの。もう一つは坂上田村麻呂が東夷征伐の際に 発見したとするものである。 名前の由来にも諸説あるが、「四万(40000)の病を癒す霊泉」というのが 一般的。
写真右の建物は現存する日本最古の湯宿建築として、群馬県の重要文化財にも 指定されている積善館本館。
泉質は「ナトリウム・カルシウム塩化物硫酸塩泉(弱食塩泉)」。 その名の通り、飲むとやや塩味がする。胃腸病に効果があるそうだ。
温泉街にある塩之湯飲泉所。ひょうたん型の石桶に、蛙が温泉を ゲロゲロっとしている。(笑)
効能は慢性消化器病、神経痛、婦人病、関節痛、運動麻痺、冷え性など。 禁忌は熱性疾患、呼吸不全、腎不全、出血性疾患、高度の貧血など。
地元の方が多く利用する「河原の湯」。もちろん一般客も入浴可。 基本的に入浴料は無料だが、清掃協力金を置いていこう!
四万温泉で唯一(?)の娯楽は、射的、パチンコ、そして スマートボール。中でもお勧めは、何と言ってもスマートボール である。 遊び方は至って簡単。ガラス製のボールを弾いて所定の穴に入れれば 5〜15個の払い戻しがあり、最終的に沢山出れば、個数に応じて 景品と交換できる。単純でしょ?
今どきスマートボールなんて、こんな鄙びた温泉地か、大阪の新世界 くらいにしかないのでは?!
一人500円でしばらく遊べる。
一番の人気店(と言っても全部で2軒しかない)が、ここ「柳屋」だ。
人気の秘密は、キップの良い女将・二二子さんの人柄だろう。お茶や カリントウのサービスもうれしい。(笑)
店内には芸能人の写真やサインが所狭しと飾られている。
塩之湯飲泉所のすぐ近くにある「柏屋カフェ」。その小洒落た 雰囲気が、逆に温泉街とミス・マッチのようにも感じられる。 手作り料理が美味いと評判。お酒も飲める。
四万温泉でも有名な「柏屋旅館」の系列店。
店内2階の様子。カウンター越しの窓から見える風景は・・・。 残念ながら町営駐車場。(笑)
アイスカフェ・モカと、温泉マークが愉快なホット・カプチーノ。



国内旅行へ戻る