滞在記 第2日目
(2012年11月17日 土曜日)


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注) 1EUR(ユーロ)=約110円。
ホテルの朝食は7:00から。典型的なコンチネンタル・ブレックファーストですが、種類も量も十分。 各種コーヒーやジュースも用意されています。
外を見たら雨。今日は曇り時々雨の予報なので、比較的天気が悪くても気にならない場所へ行くことに。 こんな風に臨機応変に予定を変更できるのも、個人旅行の大きな魅力です!
外へ出たら、雨は止んでたけど、空はどんより。
これはランブラス通り(Las Ramblas)、地下鉄リセウ駅 (Liceu)のすぐ近くにあるミロのモザイク画。 朝イチなので人通りがなく、うまい具合に全体の写真も撮れましたが、人でごった返している日中なら、気付かずに通り過ぎてしまうかも。
本日最初の目的地は、コロニア・グエル教会(Colonia Guell)。 まずはリセウから地下鉄でエスパーニャ駅(Espanya)へ移動して、そこからカタルーニャ鉄道(郊外電車)に乗り換え。 駅の券売機で、電車と入場券のコンビチケットを購入。電車賃と入場券を別々に購入するよりも若干お得。
ホームの入口に設置されているモニターには、次に出発する電車の出発時間と途中停車駅が表示されています。Colonia Guellを確認して乗車。 車両と車内はこんな感じ。車内の掲示板には、次の停車駅が表示されます。
20分ほどでコロニア・グエル駅に到着。 改札を出て左へ進み、最初の手押し信号を渡って反対車線側の歩道へ。 最初のT字路を右へ曲がって道なりに歩くと、右側にインフォメーションセンターが見えてきます。 最初のT字路の所に案内看板あり。
途中左側にある広場(公園?)に朝市が立ってました。野菜が中心ですが、自家製のワインを売る店も。
コロニア・グエル教会へ向かう途中に建っている家々。 殆どが私有住宅ですが、中には公共施設として利用されている建物も。 公私を問わず、全て文化財として保存されているのかな? 窓枠に1910、つまり築100年近いってことか?
教会に着いたのが9:30、開館時間まであと30分。 何をして時間を潰そうかと考えていたら、既に門が開いていて、見学者が続々と中へ入って行くではありませんか!  ガイドブックに書かれていたよりも、開館時間が早まったのかな?
写真は教会全景。 アントニ・ガウディ(Antoni Gaudi)が設計に10年を費やしたこの教会は、結局未完成に終わったにも関わらず、ガウディの最高傑作と評価されています。
礼拝堂の正面玄関。上部には、ガラスとセラミックで作られたモザイク装飾が。右は玄関正面のポーチ。 当初の計画通り上階が建設されていたら、上に通じる階段の支えとなるはずでした(詳しくは後述)。
地下礼拝堂。1908年に着工されたこの教会は、礼拝堂、側面の数々の塔、中央に高さ40mの塔を備えた、 上部身廊と下部身廊からなる二身廊の壮大な教会となる計画でしたが、1914年にグエル家が工事資金を打ち切り、 ガウディもサグラダ・ファミリア教会(La Sagrada Familia)に専念するため計画から撤退。 結局完成したのは下部身廊だけとなり、ここが地下礼拝堂と呼ばれるようになったそうです。
有名な逆さ吊り模型の実験から造られた、カテナリー(懸垂線)アーチ。 完成後に堂内の足場を外す際、崩れ落ちる危険があると主張した助手に対して、 ガウディが自ら柱の下に立ち「大丈夫だから足場を抜け!」と指示したという逸話があるとか。
何ともガウディらしいデザインのチャーチチェアー。このチャーチチェアー、欲しいな〜。
地下礼拝堂を出て、外観を見ながら未完成に終わった上部身廊へ。 教会側面の塔の一つに設置された鐘楼以外には、これと言って何もありません。 ステンドグラスや窓は、工業製品を再利用して作られた格子で保護され、外側はセラミックやガラスで装飾されています。
ここまで来て「ん?」と思ったことが。 それは、教会の敷地へ入る時も、地下礼拝堂へ入る時も、一度も入場券の提示を求められていない!  どうやら通常の開館時間より前に、貸し切りで入場した団体客に紛れて入ってしまったようなのです!(笑)
上部身廊から地下礼拝堂の入口へ下りたら、係員が「早く行かないと置いていかれるぞ」のようなジェスチャー。 それに従って一旦外へ出てインフォメーションセンターへ向かったら、皆はバスの方へ歩いて行くではありませんか!  予想は間違っていなかったようです。(笑)
インフォメーションセンターへ行って、改めてエスパーニャ駅で購入したコンビチケットを見たら、そこには「incl.audio-guide」の文字が。 しかも日本語のパンフレットまで用意されている! こんなことなら、最初から来れば良かった!  改めてオーディオガイド(日本語あり)借りて、再度見学に行きました。 入場の際、今度はしっかり入場券を確認されました。(爆)
これはパンフレットに乗っていた全体像。原案通りに完成していたら、こんな形になる予定だったんですね〜。
これはインフォメーションセンター2階の資料館に展示されている、かの有名な逆さ吊り模型のレプリカ。 白い部分が未完、黒い部分が完成部。オリジナルの複製品ではないので、レプリカとも呼べないかな?
電車で地下鉄エスパーニャ駅まで戻ってスペイン広場へ。 広場自体には、これと言って何がある訳ではありませんが、近くにはカタルーニャ美術館(Museu Nacional d'Art de Catalunya)やモンジュイックの丘(Montjuic)等があります。
左は闘牛場を改築したショッピングセンター。バルセロナが属するカタルーニャ地方は、2010年に闘牛を禁止する条例が可決されました。
地下鉄でマリア・クリスティーナ駅へ移動。 歩いて10分ほどの場所にあるのが、このミラーリェス邸の石門(Porta de la Finca Miralles)。
ミラーリェス邸は現存せず、ガウディがデザインした門と塀も、不完全な状態でしか残っていません。 現在は門の奥に集合住宅が建っていて、まるでそこへの入口のようになっています。 門の下に立っているのは、ガウディのブロンズ像。
ミラーリェス邸の石門から歩いてすぐ、ここはグエル別邸(Finca Guell)。
グエルの週末の邸宅で、ガウディは邸宅の増改築を手がけましたが、邸宅自体は現存していません。 レンガとタイルを組み合わせた外壁はムデハル様式。
正門の「ドラゴンの門」。ガウディ作のアイアンのオブジェです。 ドラゴンはギリシャ神話に登場する、黄金のリンゴの園の番人。 グエル別邸の、庭園の番人を意味しているのかな? このオブジェは大迫力で一見の価値あり!
所要1時間の内部見学(ガイドツアーのみ)がありますが、開催は週末のみで回数も少ないようです。 入ってないので断言は出来ませんが、外観とドラゴンの門を見れば十分じゃないかな?
地下鉄でレセップス駅(Lesseps)へ移動して、24番のバスに乗ってグエル公園(Parc Guell)へ。
ここでバスの中での出来事を紹介。24番のバスがグエル公園方面へ行くことは知っていましたが、 地下鉄の駅から地上へ出てすぐに来たバスに飛び乗ったので、いくつ目が公園の最寄り停留場なのか不明。 距離からすると3〜4つ目くらいだと思っていましたが、全くそんな気配なし。 「間違って違う方面行きのバスに乗った!? 一旦下りて確認するしかないか」と思っていたら、 その様子に気付いた地元のおじさんが、「グエル公園ならまだ先だ」と教えてくれました。 おまけに自分が下りる停留場に着いた時にも、「あと10分くらいだ」と言い残してバスを下りて行きました!  忠告通りにしたら無事に到着。またしても旅先で親切な人に助けられました!
写真は正門ですが、バスはガウディの家博物館(Casa Museu Gaudi)近くの入口に着きます。
元々は街を見下ろす山の手の土地に住宅街を造成する計画でしたが、家は全く売れずに事業は失敗。 そのおかげで、現在は公園となりました。ここはギリシャ劇場と名付けられた公共スペース。 人体から断面の形が決められたという波形のベンチは、人間の体にピッタリ合うように設計されたそうです。 モザイクに使われているのは、瓶や陶器の廃材。
高低差のある地形を繋ぐために造られた道路と高架道。道路の掘削で出た砕石が使われています。
中央広場下の市場。 グエルとガウディはギリシャ文化を崇拝していたため、地中海沿岸地域のギリシャの植民地がイメージされました。 広場を支えている柱は、ギリシャ神殿を思わせるドーリア式。太陽と月を表す天井飾りは、ジュジョールの作品。
正門から市場までの約8mの高低差を結ぶ大階段。 途中には3つの噴水があり、市場の下に設けられた貯水槽の水を排出する役割を担っています。
グエル公園のシンボルとなっているトカゲの像。竜やオオサンショウウオという説もあり。
24番のバスに乗って地下鉄レセップス駅へ戻り、歩いてカサ・ビセンス(Casa Vicens)へ。 ところが、案内看板一つありません。 そこでバス停にいた地元のおばさんらしき人に訊ねたら、「Casa Vicene? I Don't Know」って言われました!  地図を頼りにようやく着いたけど、やはり周囲や建物に表記なし。 どうやらカサ・ビセンスは、地元ではマイナーな存在のようです。
カサ・ビセンスはガウディの処女作。現在は個人住宅のため、内部の見学は不可。 以前某TV番組で、もし建物の1階部分の権利を買うなら、価格は1600万ユーロと紹介されていました!
写真を撮りながら20分ほど見学してましたが、他にやって来たのは女性グループ1組だけ。やっぱりマイナー?!
地下鉄でディアゴナル駅(Diagonal)へ。駅から少し歩いた場所にあるのがこの像。 キリンがセクシーなポーズを取っていますが、これはマドリードのプラド美術館(Museo del Prado)に収蔵されている、スペイン画家(Goya)の名作「裸のマハ」のパロディー。 なかなか笑える!
リセウ駅へ戻って、サン・ジュセップ市場(Mercado de San Josep)を少しだけ見学。 柿はスペインでもKAKIというのにビックリ! 買い物は、また改めて週明けに。
今日の夕食はホテルから歩いてすぐ、ピンチョス(pinchos)の有名店イラティ(iRATi)へ。 隣のおばさんが色の薄いビール(?)を飲んでいたので、同じ物を注文。 正体はビールのレモンジュース割りで、これがなかなかの美味! 確か1杯2.5EUR。
新しいトッピングが完成すると、店員が内容を説明しながら(スペイン語なのでサッパリ判りませんが)店内を歩きます。 人気メニューの場合は、アッという間に完売となります。 ちょうど夕食時だったこともあり、店内は満員でした。椅子はなく、カウンターでの立食スタイル。
会計は昨日と同じく爪楊枝の数で計算。 カウンターの下へ捨ててもバレないと思うけど、その辺りは良心に任せているのかな? 1つ1.95EURを合計13個食べて、ビール×3も飲んで、税込み32.85EURでした。
そこから歩いて大聖堂 (La Catedral de la Santa Creu i Santa Eulalia)前の広場へ。 ここもスリや置き引きの多発地点。 ベンチに座っていると思いっきり前へ突き飛ばされ、転んだ隙にカバンを奪うという大胆な手口も頻発しているそうです。



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