滞在記 第6日目
(2010年5月26日 水曜日)


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注) 1EUR(ユーロ)=約118円。
インフォメーションセンター近くの立体駐車場に車を入れて、まず向かったのが昨晩行った円形闘技場(Amphitheatre)。 ローマ時代に造られたこの闘技場には、あらゆる階層の市民が訪れて血なまぐさい闘技を見物することが出来ましたが、通路は決して身分の高い者と低い者がすれ違うことがないように工夫されていたそうです。 ここはアルル市街のメイン観光スポット。 朝イチから多くの団体観光客がいました。
階段で最上階まで行くと、闘技場とアルル市街が一望できます。

アルルと言えば。
1971年公開の映画「フレンズ」の舞台となったのが、ここアルルとカマルグ。10代の男女の純愛→恋愛→妊娠→出産と現実の過酷さを描いた内容で、世界中で大ヒットしました。 ミシェル役を演じたアニセー・アルヴィナ(Anicee Alvina)さん可愛かったな〜。 残念ながら2006年に癌のためこの世を去りました。
円形闘技場のすぐ隣にある古代劇場(Theatre Antique)。 紀元前1世紀末に造られ、1万人が演劇を楽しむことが出来ました。
ここにあった大理石や彫刻を使って中世に都市建設が進められたため、現在では数本の柱しか残されていません。 今でも7月に衣装祭が開催される他、バレエやコンサートなども催されるそうです。 入場料は円形闘技場とセットで6EUR。
古代劇場横の広場に面して建つ、プロヴァンス地方で最も美しいロマネスク様式の教会と言われるサン・トロフィーム教会とその回廊(Eglise St-Trophime et son Cloitre)。 入口上部のアーチ部分には「最後の審判」図が彫られています。 正面の彫刻は1995年から7年間を費やして修復されたとか。 ちょうど洗礼式(?)が行われていたのか、礼拝堂内には入れませんでした。
入場料3.5EURを払って回廊へ。 回廊小円柱の彫刻は全て違う聖人で、ひとつ一つ細かく彫られています。 修繕中のため、工事用の防護網が張られていたのが味気なくてちょっと残念でした。
こちらは古代フォーロム地下回廊(Cryptoportiques du Forum)。 紀元前40年頃に造られた地下公共集会場。 アルルで最も古いローマ遺跡です。 特に何があるって訳ではないので、パスしてもOKだったかな?  入場料は3.5EUR、入口は市庁舎の中。
車を出してエグ・モルト(Aigues-Mortes)へ向けて出発!  途中、エグ・モルト手前に大きなスーパーマーケットが2軒並んでいたので、その内の1軒へ。 ここで土産にカマルグ塩を購入しましたが、結果的にこの後に寄った店も含めて、ここが最安値でした。
エグ・モルトは城壁に囲まれた町。中世に港町として発展しましたが、川の堆積作用によって海が遠ざかったため徐々に衰退。 幸か不幸か、そのおかげで当時の城壁と町並みが今に残されることになりました。
駐車場に車を入れてコンスタンス塔と城壁(Tour de Constance et Remparts)へ。 港町だった頃、塔は灯台として使われていましたが、後に牢獄となり、テンプル騎士団や新教徒などが収監されたそうです。 展望台まではエレベーターで上がれ、運河やエグ・モルトの町並み、遠くには採塩場も見えます。 城壁の上も歩けますよ。入場料は7EUR。
ここから湿原地帯を通ってサラン・ド・ジロー(Salin de Giraud)へ向かう予定でしたが、少し時間に余裕があったのでサント・マリー・ド・ラ・メール(Stes-Maries-de-la-Mer)に寄ることに。 ここは紀元40年頃、イエスの死後にエルサレムを追われた聖母マリアの妹と12使徒ヤコブとヨハネの母マリア・サロメ、そしてマグダラ・マリアが流れ着いたと言われる場所。 サント・マリー・ド・ラ・メールとは「海の聖マリアたち」という意味。 教会には聖マリアたちの遺品が納められています。
教会の地下祭室(Crypte)にあるサラの像。巡礼者によって幾重にも派手なマントが着せられています。 マリアたちの召使いだったサラは黒人だったと言われていることから、とりわけロマ(ジプシー)の信仰を集めています。 毎年5月24・25日には巡礼祭が行われ、ヨーロッパ中から巡礼者が集まるそうです。
2EUR払うと、階段で教会の屋根に上がることが出来ます。 サント・マリーの町並みと地中海が見渡せるオススメスポットです。
ヴァカレス湖(Etang de Vaccares)を右に見ながらD37を走り、ヴィルヌーヴ(Villeneuve)の交差点を右折してしばらく走ると、左右に湿原が見えてきます。 この湿原地帯が、野生のフラミンゴがヨーロッパで唯一巣作りする場所。 沢山いましたよ! 初めて知りましたが、フラミンゴって羽を広げるときれいなんですね。
更に南下してサラン・ド・ジローに到着。 町の南外れに、塩田と塩の山を見学できる小高い展望台があります。 写真では良く分かりませんが、塩の濃度によって海水の色が大きく違います。 駐車場の脇に土産屋があり、塩も沢山売られてましたが、完全に観光地プライスでした。 直売所みたいな感じだったので、その値段はかなり意外。 スーパーマーケットで買う方が安いですよ!
ここは展望台から更に南下した左側にあった塩の積み出し港。 大きな運搬用の船に、大量の塩が積み込まれてました。 きっと加工・精製工場へ運ばれるんでしょうね。 守衛所もなかったので勝手に敷地内へ入って、車を下りて歩いて港へ近づいたら、係員にこれ以上先は立入禁止だよって言われましたが、ちょっと離れた場所から見学する分には問題なしです。
そう言えば書き忘れていたことが一つ。ヴィルヌーヴの交差点を右折して5〜6km走った左側に、ラ・カプリエール(La Caperiere)という施設がありました。展望台かな? と思って入ったら、建物はインフォメーションセンターを兼ねた湿原への入口でした。 時間がなかったので入りませんでしたが、入場料を払うと、1周1時間ほどの湿原周回コースを歩けるようです。
サラン・ド・ジローから対岸には橋がかかっていないので、川を渡るにはこのバック・ド・バルカラン(Bac de Barcarin)を利用する他に手はありません。 車が10〜20台くらい乗る、小さなカーフェリーって感じです。 料金は5EUR。なかなか面白いけど、すぐ渡り終わります。 それにしても、何で橋をかけないんだろう? 橋をかけて通行料を取った方が、結果的には儲かると思うんだけどな〜。
これでプロヴァンス(Provence)とはお別れ。一気にカンヌ(Cannes)まで移動です。 高速道路は殆ど渋滞もなく順調な走行。A8の41番出口で高速を下りて、無事Ibis Cannesに到着。 高速道路料金は13.2EURでした。
ホテルに着いたら駐車場のゲートが閉まっていて、インターホンを押しても応答なし。 さてどうしようかと思っていたら、その様子を見ていた人が「ちょっとそこで待ってて」と言ってホテルへ入り、しばらくすると「ここから入って」と合図。 レセプションへ行くと話が通っていて、駐車場内の駐車位置を指定されゲートもすぐに開けてもらえました。 また親切な人に助けられた!
Ibisカンヌは海岸近くに建つS字型をした大きなホテル。 「随分デカいホテルだな〜」と思っていたらそうではなく、半分(もっと?)はマンション。 住まいとしている人もいますが、別荘として使っている人も多いようです。
チェックイン時に「ツインルームにして」って頼んだら、通されたのはエクストラベッドがある3人用の部屋。 カンヌ映画祭終了後だから、宿泊客が少なかったのかな? 広くて快適でした。 夕食はチェックイン前に立ち寄ったスーパーマーケットで買った惣菜類。もちろんワインも!
本日のGPSデータ。走行距離は378.4km、1日で走った距離は本日が最長でした。 バック・ド・バルカランからIbisカンヌまでは、約225km。



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