滞在記 第9日目
(2014年5月31日 土曜日)


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注) 1EUR(ユーロ)=約135円。
8:10にホテルをチェックアウト、ノルマンディ橋を渡って対岸のル・アーヴル(Le Havre)へ。 この橋が完成したのは、1995年1月。 完成前はオンフルール(Honfleur)からル・アーヴルまでの所要時間は45分だったけど、 完成後は僅か15分に。 支柱から支柱までの距離は856m、塔の高さ214m、水面からの高さは60m。 完成当時は斜張橋としては世界一でした。
第二次大戦で破壊された町は、 戦後「鉄筋コンクリートの巨匠」と呼ばれた建築家オーギュスト・ペレによって再建されました。 このコンクリート製のサン=ジョゼフ教会(eglise Saint-Joseph)も彼の作品。
ル・アーヴルから30分ほどでエトルタ(Etretat)に到着。2つの断崖と、 それに挟まれた1.5kmのビーチは、フランス屈指の景勝地。2つの断崖を描いた、 印象派の巨匠クロード・モネの絵画でも有名。
まずは海に向かって右側のアモンの崖(Falaise d'Amont)へ登ってみることに。 上からは、アヴァルの崖(Falaise d'aval)が一望できます。
崖の上にある、飛行機のモニュメント。 これは1927年に初めてパリ=ニューヨーク間の大西洋横断に挑戦して、 そのまま行方不明になった2人のパイロットの勇気を讃える、 ナンジェセールとコリーの記念碑(Monument Nungesser et Coli)。 白い鳥と名付けられた飛行機が、最後に目撃されたのがここ。
海岸へ下りて、今度はアヴァルの崖へ登ってみることに。 エトルタは、怪盗アルセーヌ・ルパンの生みの親、モーリス・ルブラン(Maurice Leblanc)の出身地。 「奇巌城」によると、針岩の内部は空洞になっていて、 アルセーヌ・ルパンの財宝の隠し場所になっているそうです。(笑)
さっき登ったアモンの崖も一望できます。
手摺りや囲いがあるのは、ほんの一部だけ。 崖の崎の崎まで行けるけど、足を踏み外して転落したらまず助からないでしょう。 それでも立ち入り禁止になっていないのがヨーロッパ流。全ては自己責任です!
海岸に近いレストランで、やっぱりフランスへ来たら食べたい、ムール貝とオムレツの昼食。 ムール貝の白ワイン煮は悪くなかったけど、ワインのアルコールが全然飛んでない!  下戸のカミさんにはキツかったようです。オムレツの味は普通。
広場の中心の建物、中に入ったら土産物店でした。 その外に掲げられた、フランスとアメリカの国旗。 もうすぐDデイ70周年だからでしょうか。
12:55に次の目的地へ出発、駐車料金は4EUR。 この駐車場に限らずヨーロッパの殆どの駐車場は、予め駐車したい時間分のチケットを自販機で購入して、 それを外から見える車内に置いておくシステム。 駐車場に車を入れると必ず他の車をチェックするけど、ちゃんとチケットを購入している人は、全体の半分くらい。 しかしチケットを買ってない車に対して、 注意書きや反則金の支払いを求める貼り紙等が貼られているのを、一度も見たことありません。 支払うか支払わないかは、良心に任せてるってこと? 取り締まりはないのかな?
カーナビに従って進むと、川の手前で信号が赤に。 あれっと思い車を下りて確認すると、そこには橋がなく、小さなカーフェリーで渡るシステム。 南フランスへ行った時のバック・ド・バルカラン(Bac de Barcarin)や、 ドイツのリューデスハイム(Rudesheim)へ行った時と同じだ!  「ってことは、渡し賃は5EUR?」と思っていたら、ダーターでした。
ジュミエージュ(Jumieges)に着いたのが14:20。これは駐車場横にある、郵便局兼観光案内所。
チケット(値段を失念)を買って、ジュミエージュ修道院(Abbaye de Jumieges)へ入場。 ここに限らずフランスの観光施設へ入場する際、必ず「どこから来た?」って訊かれます。 統計を取って、PRやパンフレット作成等に役立てるのが目的でしょう。 「今日日本から来た人いるのかな?」と思って統計表を見たら、我々の前に1人いました!  こんな不便な所へ来た人が、我々以外にもいたなんて。
最初に建てられたのは7世紀。 一時は1500人の修道僧がいましたが、宗教戦争やフランス革命で破壊され、現在は廃墟に。 現在残っているのは教会部分のみですが、これは初期のロマネスク建築としてとても貴重だそうです。
ここは日本のガイドブックには殆ど取り上げられていませんが、ミシュランのガイドブックの評価は三つ星、 「是非訪れたい場所」に指定されています。
昔の絵や彫刻が、所々に残ってます。
思ってたよりも良かったです。わざわざ行った甲斐がありました。見学時間は1時間ほど。
車を走らせること30分、「千の鐘楼が連なる町」と呼ばれるルーアン(Rouen)に到着。 まず向かったのがルーアン大聖堂(Cathdrale Notre-Dame de Rouen)。 最初に建てられたのは1145年。その後、大火に見舞われるも再建・増築され現在の姿に。 鋳鉄製の尖塔の高さは152m、完成は19世紀。
飛梁に支えられているおかげで、内部はすっきりと洗練された空間に。
後陣の周歩廊に立っているのはノルマンディ公国の公爵たちの像、 ステンドグラスは13〜16世紀に制作されたもの。
ゴシック後期、15世紀のフランボワイヤン様式の傑作と言われているサン・マクルー教会(Eglise St.Macrou)。 レースのような繊細な彫刻は、「石の宝石」とも讃えられているとか。場所は大聖堂のすぐ近く。
14世紀に製作された大時計(Gros-Horloge)。鐘塔とアーチからなる建物に時計盤が設置されています。 ヨーロッパに現存する最古の時計装置の一つ。アーチの天井の彫刻は16世紀のもの。
この奇妙な形の建物は、1979年に建てられたジャンヌ・ダルク教会(L'EgliseSte-JeanneD'Arc)。 現存この教会がある旧市場広場(Pl.du Vieux Marche)で、1431年にジャンヌ・ダルクは19歳で火刑に処されました。1920年、 フランスを救った功績により聖人の位が与えられ、聖ジャンヌ・ダルクに。
引き潮をイメージした外観と、船底のような天井が印象的。16世紀に製作されたステンドグラスが13枚使われています。
モネが描いたルーアン大聖堂の連作30点の中の一つ「曇天」を見に、ルーアン美術館(Musee des Beaux-Arts)へ。 しばらく館内を探したけど、どこにあるのか分からなかったので監視員の女性に訊ねたら、 生憎フランス語しか話せなかったので1階の案内所へ。 そうしたら、目的の絵は現在特設会場に展示されていて、そこは既に閉館時間を過ぎているので入場不可という返答。 その絵を観に来たのに、何という残念な展開! 入場料5EUR損した気分。
そのまま出るのは勿体ないので、モネの作品を中心に見学。
途中で買い物して、ホテルにチェックインしたのが19:25。 今日寄ったスーパーマーケット(カルフール)には、珍しく冷えたビールとロゼが売ってました!  他にも大好物のスモークサーモンやチーズも買えて大満足。
本日の走行距離は、ホテルからル・アーヴルまで26km、エトルタまで29km、 ジュミエージュまで82km、ルーアンまで29km、ホテルまで13km、総走行距離は179km。 ノルマンディ橋の通行料が5.4EURで。エトルタからジュミエージュへ向かう途中で渡った橋の通行料が2.5EUR、 一部高速道路を利用して料金は2.8EURでした。



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