滞在記 第8日目
(2009年5月29日 金曜日)


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注) 1CZK(チェコ・コルナ)=約5.7円。
カミさんがお目当ての店は週末休みなので、今日を逃すと買い物が出来ません。 ということで、今日は1日別行動に。 ホテルを8:00に出発して、地下鉄Krizikova駅からB線に乗って1つ目のFlorenc駅でC線に乗り換え、2つ目のNadrazi Holesovice駅で下車。Praha-Holesovice駅口を出ると、正面がバスターミナル。 本日最初の目的地はテレジーン大要塞と小要塞(Terezin Hravni Pevnost・Mala Pevnost)。 乗り場は7番停留所。9:00発のバスに乗車。本数はおよそ1時間に1本で、所要時間は50分。 料金は片道75CZK、切符は運転手から購入。

テレジーン要塞は18世紀に対プロイセン対策として築かれた要塞ですが、第二次大戦中、ナチはここをチェコスロヴァキア国内最大の強制収容所に転用。 ここから36000人が絶滅収容所へ送られ、ここでも処刑や虐待、病気などで7000人が死亡したと言われています。収容者の内15000人は14歳以下の子供で、戦後まで生き延びたのは100人余りだったそうです。

大要塞の停留所は中心広場Marktplatzの北側、ツアリストインフォメーションセンターの真ん前。 バス停に一番近い交差点を北に曲がった左の建物が、元学校の男子寮、現在はゲットー資料館となっています。 ここで大要塞と小要塞の共通チケットを購入、200CZK。 チケットと一緒に地図を渡され、見所をペンでマーキングしてくれました。館内は撮影禁止。 廊下に貼られていた、殺された子供たちが描いた絵を1枚だけ撮りました。
左はMarktplatzの東側、教会の隣に建つSS(ナチス親衛隊)の本部として使われた建物。 右は元長老協議会館。 現在は博物館となっていて、中にはゲットー内の生活の様子などが再現されています。館内は撮影禁止。
博物館を出て西へ進むと、キリスト教徒とユダヤ教徒が使用した葬祭場があります。 反対側には地下墓があり、内部見学も可。 但し当時の遺物はなく、現在は単なる地下空間。
葬祭場は大要塞の南端に位置しています。 ここから更に南へ15分ほど歩いたところに、ユダヤ人墓地と火葬場があります。 墓地にはユダヤの象徴とも言える燭台を模ったモニュメントが。
墓地の隣に建つ火葬場。入って正面が火葬施設、左の部屋が解剖室。
再び大要塞に戻ってBahnhofstrasse(バーンホフ通り)を北へ進むと、左側の建物の奥にゲットー時代の小さな祈りの部屋があります。 広さは15畳くらい。入場は最大10名ですが、見学者はσ(^^)だけ。
堀を挟んで両側に築かれた高壁。 このような壁が要塞をぐるりと一周取り囲んでいます。 強固な要塞であったことが分かりますね。
大要塞から小要塞までは1km強、テクテク歩いて移動です。 まず右側に見えてくるのが国民墓地。 ナチによって殺害された29172人が葬られています。 そのまま真っ直ぐ進むと小要塞の入口。 小要塞はオーストリア−ハンガリー帝国時代から監獄として使われていて、オーストリア皇太子を暗殺したサラエヴォ事件の主犯プリンツィプもここに収監されました。
門を入ってすぐ左が資料館、右へ進むと第2・3監獄跡。 独房や雑居房が見学可。 内部の撮影は禁止されてましたが、雑居房の1つが資料館になってました。
第二次大戦中にナチによって建てられた死の門。「ARBEIT MACHT FREI(働けば自由になる)」、どこかで見ましたよね? アウシュビッツの正門と同じ文面です。
門を入るといくつもの収容棟があります。
調理室、洗濯施設、シャワー室、洗面所などが、ほぼ当時のままの状態で残されています。
要塞の高壁内を縦横に走る回廊。 見学できる区間は500mほどですが、全体ではどれくらいの距離になるのかな? 回廊を出たところにあった 絞首台。 第二次大戦中に処刑場として使われたようですが、解説がなかったので詳細は不明。
中央に大きな広場があり、その両脇に独房棟が建つ第4監獄。 ナチが建設した? もっと昔からの施設? こちらも解説がなかったので詳細は不明。 小要塞は見学ポイントに連番号が振られているので、その番号に従って進むと、要塞内を1周するように効率良く見学できます。 途中で短い記録映画の上映、最後に博物館もあります(いずれも内部撮影禁止)。
見学を終えたのが14:00。バスの出発時間まで遅い昼食です。 小要塞駐車場の脇に売店が数軒並んでいたので、そこでホットコーヒー@30CZKとホットドッグ@30CZKを注文。 ホットドッグはデカくて美味! これで30CZKは超安です!
この日の天気は、晴のち雨のち晴のち雨のち・・・の繰り返し。 曇っている時間は殆どなく、しばらく晴れたと思ったら突然雨が降り出して空が暗くなり、雨が止んだと思ったら一気に晴れるという不思議な天候。しかも寒かった! 半袖Tシャツの上に春秋物のジャケットを着ていましたが、もう1枚長袖を着て来れば良かった!
小要塞近くの停留所14:37発のバスに乗って、ターミナル着が15:30。 地下鉄でMuzeum駅へ移動し国立博物館(Narodni Muzeum)へ。 入場料は150CZK、撮影料が50CZK。
特に充実しているのが、動物の剥製、化石、鉱物のコーナー。 剥製のコーナーには、ここ数十年の間に絶滅してしまった動物の貴重な剥製も多数展示されています。 左の写真はその中でも特に有名なタスマニアン・タイガー。 右はマンモスの等身大レプリカ。アフリカ象よりデカい!
実はσ(^^)、大の化石好き。 特にアンモナイトや三葉虫(と言っても年代や種類は様々)あたり。 結構時間かけてじっくり見ました。
紀元前の出土品も多数あります。
こちらは鉱物のコーナー。その量は半端ではありません。 間違いなく今まで見た中では最大規模。 これだけの規模にも関わらず、小さな皿に数粒しかない標本も。 かなり希少なんでしょうね。右は各種ダイアモンド。 やっぱりこれが一番高価なのかな? 常に近くに係員がいました。(笑)
国立博物館からMustek駅まで延びるヴァーツラフ広場(Vaclavske Nam)。 広場というより大通り。両側には高級ホテルやレストラン、デパートなどが立ち並んでいます。 ここは言論や経済の自由を求めた政治改革「プラハの春」弾圧の舞台。 自国への波及を恐れた旧ソ連と東欧諸国が軍事介入。1968年8月21日、この広場にワルシャワ条約機構軍の戦車部隊が突入、プラハの春は挫折しました。 それから21年後の1989年、100万人の市民がこの広場に集結して民主化を要求し、遂に共産党政権は崩壊。 チェコの歴史を語る上で欠かせない場所なのです。
ホテルに戻ってカミさんと合流、夕食は市内のビアホールへ。 ここは地下鉄Mustek駅近くのU Dvou Kocek(ウ・ドゥヴォ・コチェク)。 ネットでも好評、某ガイドブックにも載ってます。
左は兎肉のソテー・ガーリックソース@199CZK、真ん中は豚肉のソテー@98CZK。 味はどちらも美味。サイドメニュー×2、ビール×2、ジュース×1も頼んで525CZK。 アコーディオンの生演奏もあり。 おじさんの写真を撮ったらチップちょうだい!って言われました。(笑)
もう1軒、ビアホールのハシゴです! 歩いてすぐのU Medvidku(ウ・メドヴィードク−)へ。 こちらもネットで好評、某ガイドブックにも載ってます。店内は広く、奥に長〜い造り。
店で飲むと、必ずそのビール名が入ったジョッキで供されます。 このジョッキに注目、バドワイザーって書かれてます。 もちろんチェコまで来てバドワイザーを飲んだわけではないですよ! じゃあ何で?
ブディェヨヴィツキー(ブドヴァイザー)・ブドヴァルは、チェコの2大ビール会社の一つ。 その評判を聞いて、アメリカのアンハイザー・ブッシュ社が自社製品に英語読みのバドワイザーと命名。 両社の間では名前に関して訴訟が起こったそうです。
左から名物プラハハム@88CZK、子牛の尻肉焼きとミックス野菜@170CZK、フライドチーズとポテトのタルタルソース@115CZK。 味はどれも美味。ビール×2とジュース×1も注文して560CZK。
店を出てプラハ城の夜景を見にヴルタヴァ川沿いへ。 写真は暗いけど、実際はとってもきれい! この後カレル橋まで行きましたが、やっぱり大道芸人は一人もいませんでした。(涙)
ホテルの真ん前に小さな店があり、深夜でも営業しています。 日中は普通に店内へ入れますが、夜は防犯のためか外から買いたい物を指定して、小さな窓から受け渡します。 本当に小さな店ですが、ビール、ジュース、ミネラルウォーター、スナック菓子、パン、ハム、チーズ、アイスクリーム、ヨーグルト等々、晩酌や朝食に食べたい物は一通り揃ってます。 ビールたらふく飲んだけど、風呂入って寝る前に、ダーツ観ながら缶ビールをもう1本。2本だったっけな?(^^;;;



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